あっという間に過ぎ去った2024年も、多くの出来事が話題になりましたね。
今年の「流行語大賞」には、スポーツやエンタメ、政治、社会問題など、世相を反映したさまざまな言葉がノミネートされています。
特に大谷翔平選手の偉業や、災害への備えとして注目された言葉などは、私たちの日常生活にも大きな影響を与えています。
このページでは、2024年の流行語を一覧でご紹介し、その背景にある日本社会のトレンドや問題についても深掘りします。
今年を振り返りながら、ぜひ最後までお楽しみください!
ノミネート語 | 説明 |
---|---|
アサイーボウル | 果物のアサイーのスムージーをシリアルなどと共にボウルに盛りつけるもので、再ブーム中。 |
アザラシ幼稚園 | オランダのアザラシ保護施設が、X(旧ツイッター)の投稿で突如話題に。 |
インバウン丼 | 外国人観光客向けの高級海鮮丼を指す俗称。ネットでぼったくりのニュアンスも広まった。 |
裏金問題 | 自民党派閥の収支報告書不記載が発覚。政治資金規正法違反として問題視されている。 |
界隈 | もともと地理的な範囲を指すが、近年は共通の趣味や仲間を指す言葉としても使用される。 |
カスハラ | カスタマー・ハラスメント(消費者からの暴言や嫌がらせ)。SNSでのマルハラやフキハラも話題。 |
コンビニ富士山 | 富士山を背景に撮影できるコンビニが観光スポットとなり、オーバーツーリズムが問題に。 |
侍タイムスリッパー | 自主制作の時代劇が全国上映でヒットし話題に。 |
初老ジャパン | パリ五輪で銅メダルを獲得した平均年齢41.5歳の馬術団体チームが名付けた呼び名。 |
新紙幣 | 20年ぶりに刷新された新デザインの紙幣。偽造防止のためのユニバーサルデザイン採用が注目。 |
新NISA | 2024年から始まった個人投資優遇の新制度。年間投資枠の拡大で注目されている。 |
ソフト老害 | 年上が年下に配慮するつもりが、実はそれが老害に見える状況を指す。 |
トクリュウ | 匿名性の高いSNSを通じて犯罪者を集める「匿名・流動型犯罪グループ」の略称。 |
南海トラフ地震臨時情報 | 2024年8月の地震で発表された巨大地震注意情報。備えを促す目的で注意喚起された。 |
猫ミーム | SNSで人気の猫の動画や画像を使ったミーム。飛び跳ねる猫と音楽の組み合わせが話題。 |
はいよろこんで | 生きづらさを歌った楽曲「はいよろこんで」がサビのダンス動画と共に人気に。 |
8番出口 | 無限に周回する地下通路から脱出を目指すゲームがYouTubeなどで話題に。 |
はて? | NHKドラマ「虎に翼」で主人公が疑問を表す際に発したセリフ。 |
BeReal | 無加工で同時撮影するフランス発の写真共有SNSが若者世代に普及。 |
被団協 | 核兵器廃絶を訴える日本被爆者団体で、2024年ノーベル平和賞を受賞。 |
50-50 | 大谷翔平選手が達成したホームラン50本・盗塁50回の新記録。 |
ふてほど | 宮藤官九郎脚本のドラマ「不適切にもほどがある!」での世代間の違いを描いた作品。 |
Bling-Bang-Bang-Born | Creepy Nutsの楽曲で、TikTokでのダンス動画で人気に。 |
ブレイキン | パリ五輪で新競技として採用されたブレイクダンス。日本選手も金メダル獲得。 |
ホワイト案件 | SNSで合法性を強調しつつ募集される仕事で、実際には犯罪行為に関与するリスクがある。 |
マイナ保険証一本化 | 紙の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードに一本化する政策が推進されている。 |
名言が残せなかった | やり投げ金メダリスト北口榛花選手の発言。試合後のインタビューで話題に。 |
もうええでしょう | ドラマ「地面師たち」でピエール瀧が演じたキャラクターのセリフが人気。 |
やばい、かっこよすぎる俺 | パラリンピック車いすテニスで金メダルを獲得した小田凱人選手が発した言葉。 |
令和の米騒動 | 2024年に全国的な米不足と価格高騰が起こり、「令和の米騒動」として話題に。 |
【元ネタ、あなたはいくつわかりますか?】2024流行語大賞ノミネート全解説!
流行語大賞2024年にノミネートされた言葉の中から、日本社会で注目された言葉をご紹介します。
①「アサイーボウル」の再ブームとその背景
アサイーボウルはブラジル発祥のフルーツボウルで、アサイーを使ったスムージーにフルーツやグラノーラをトッピングした一品です。
2000年代中期に一度ブームがありましたが、今年はSNSで再度火がつき、特にインフルエンサーたちによる投稿がきっかけで注目を浴びました。
カフェ文化が根付く都市部では、アサイーボウルを楽しむ女性たちが写真をSNSに投稿し、「健康的でおしゃれ」との評判も加わり、再び人気を集めています。
この再ブームには、見た目の華やかさや健康志向に対する需要の高まりが背景にあり、特に若年層を中心に支持が広がっています。
②「裏金問題」と政治不信の深まる現状
裏金問題は、政治とお金に関する日本社会の信頼問題を浮き彫りにした出来事です。
自民党の派閥による収支報告書の不記載が発覚し、多くの有権者が疑問を抱くことになりました。
この問題は、日本の政治における資金管理の透明性や倫理観に対する関心を呼び起こし、再発防止や制度見直しの必要性が強調されるようになりました。
特に衆議院選挙の結果にも影響を与えたとされ、政府がこの問題をどのように解決し、信頼回復に努めるのかが注目されています。
③「初老ジャパン」―年齢を超えたパリ五輪の活躍
パリ五輪で銅メダルを獲得した馬術団体チームの愛称「初老ジャパン」は、平均年齢41歳のメンバーが活躍したことに由来しています。
若手中心のオリンピックにおいて、彼らの活躍は新しい世代だけでなく、幅広い年齢層が力を発揮できることを示したとして、大きな感動を呼びました。
メンバーたちは日本に帰国後も「昭和生まれ」として親しまれ、世代を超えた連帯感が注目されています。
「初老ジャパン」という言葉は、年齢に関係なく活躍できる社会への期待を込めた励ましのメッセージとして、多くの人に広まりました。
④「トクリュウ」と犯罪を巡る新たな問題
トクリュウは「匿名・流動型犯罪グループ」の略で、SNSを通じて犯罪行為に加担する者が集まり形成される集団を指します。
特に今年は闇バイトを通じた強盗事件が多発し、この新たな犯罪形態が日本社会に不安をもたらしました。
警察は、トクリュウに対する警戒を呼びかけており、犯罪抑制のための情報発信が強化されています。
社会の匿名性の弊害が浮き彫りになったことで、今後の法的対応や予防策についても関心が集まっています。
⑤「令和の米騒動」と日本の食事情
「令和の米騒動」は、今年日本で米不足や価格高騰が社会問題化したことを表す言葉です。
主に天候不順と輸入制限の影響で、日常的な米の供給が不安定となり、多くの家庭で戸惑いが広がりました。
この騒動は、食料自給率の重要性を再認識させ、日本社会に持続可能な農業の必要性を問いかけるものとなりました。
食糧危機に対する備えや農業政策の見直しが求められる中、消費者の食生活や価値観にも影響を与えました。
社会問題に関連した流行語:世相を映す言葉たち
①「ホワイト案件」と闇バイトの増加
「ホワイト案件」は、闇バイトの募集において違法行為でないことを強調するために使われる言葉です。
今年、SNSや匿名アプリを通じた犯罪組織による勧誘が問題視される中、こうした「ホワイト案件」の名目で闇バイトを勧誘するケースが増加しました。
警察も防犯対策として、闇バイトの危険性を訴える動画を公開するなど、社会全体での対策が進められています。
このような表現が流行語として登場すること自体、社会に潜むリスクと対策の重要性を浮き彫りにしています。
②「カスハラ」―顧客からの理不尽な要求
「カスハラ(カスタマー・ハラスメント)」とは、顧客からの理不尽なクレームや暴言など、従業員が受ける嫌がらせ行為を指します。
近年、飲食店や小売業界で働く人々が顧客からの過剰な要求に苦しむケースが増えており、この問題が注目を集めるようになりました。
従業員保護のため、業界や労働組合も対策に乗り出しており、カスハラへの認識が社会に広まりつつあります。
この言葉は、働く人々が安心して業務に従事できる環境の必要性を訴えるものとして、多くの共感を得ています。
③「インバウン丼」―インバウンド需要の変化
「インバウン丼」は、訪日外国人向けとされる高額な海鮮丼などのメニューを指す言葉です。
観光客増加とともに、価格設定の変動が話題となり、日本人の間でも「外国人向けに特化した商品」という見方からこの表現が生まれました。
しかし、実際には日本人の利用も多く、ネット上での「高すぎる」という批判と、観光業界の需要拡大のジレンマが反映されています。
この流行語は、日本の観光産業とその課題について再考を促す言葉として注目されています。
その他の注目流行語:2024年の独特なトレンド
①「南海トラフ地震臨時情報」と災害への備え
「南海トラフ地震臨時情報」は、気象庁が発表する大規模地震の可能性に対する情報で、2024年の防災意識を高めるきっかけとなりました。
この情報は、震災の被害を未然に防ぐため、国や自治体、住民に備えを呼びかけるものです。
近年、災害が頻発する中、地震への備えを強化する動きが進み、この言葉が流行語に選ばれたことで、防災の重要性がさらに広まっています。
②「被団協」―ノーベル平和賞受賞団体の活動
「被団協」は、日本原水爆被害者団体協議会の略称で、核兵器廃絶を目指す団体として、今年のノーベル平和賞を受賞しました。
この言葉は、核兵器のない世界を目指す活動のシンボルとして、再び脚光を浴びています。
日本国内外での平和活動の象徴として、多くの人々に共感を呼び起こし、未来へのメッセージが込められた言葉となりました。
③「新NISA」―日本の税制優遇制度の変化
「新NISA」は、2024年にアップデートされた税制優遇制度で、個人投資家に対する支援を目的としたものです。
これにより、資産形成を促す新しい枠組みが設けられ、多くの人が新制度の内容に関心を持っています。
少額投資がより身近になることで、日本の金融教育や資産形成がさらに進むことが期待されています。
④「コンビニ富士山」―インバウンド観光の象徴
「コンビニ富士山」は、富士山周辺のコンビニエンスストアで外国人観光客向けの特別商品が販売されている様子を指します。
この言葉は、訪日外国人が富士山観光を楽しむ中で、地元文化や土産物が受け入れられている現象を表しています。
インバウンド観光の象徴として、地域経済の活性化に一役買っており、日本の文化や景観が観光産業に与える影響も再評価されています。
【元ネタ、あなたはいくつわかりますか?】2024流行語大賞ノミネート全解説!:まとめ
2024年の流行語大賞には、スポーツの偉業やエンタメのトレンド、さらには日本社会を反映したさまざまな言葉が候補として挙げられています。
特に、アサイーボウルの再ブームや「裏金問題」、またパリ五輪での「初老ジャパン」などは、社会や世代を超えた関心を集めました。
さらに、「南海トラフ地震臨時情報」や「被団協」のように、時事的な話題を反映した言葉も登場しており、私たちが抱える課題が浮き彫りになっています。
こうした言葉の背景には、日本が抱える社会的な問題や新たな文化の広がりが映し出されています。
今年の流行語を通して、2024年の日本社会が抱える課題や未来の可能性について考えるきっかけとして注目していきましょう。
流行語大賞の発表を心待ちにしつつ、今年のトレンドを振り返る良い機会となりそうです。
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